産業用モーターの寿命と点検の知識!おさえておきたい日常点検・定期点検の内容
産業用モーターの寿命と絶縁不良
産業用モーターのメンテナンスを行う場合は、寿命を迎えるのはどのタイミングなのか、絶縁不良について知ることが大切です。
産業用モーターの寿命は基本的に15年~20年ほどだとされていますが、モーター部分のベアリングなどさまざまな部品を交換すれば寿命を延ばすことができます。ただ、絶縁抵抗の正常値が得られない状態になっている場合は、絶縁不良を起こしている可能性があるので運転不可能になる前に調べる必要があるでしょう。
産業用モーターの絶縁劣化の原因
産業用モーターが絶縁劣化を起こす原因はさまざまです。周囲の温度が40℃を超えている状態やステータコイルの吸湿常態によるもの、粉塵や塩害、インバータ運転による劣化、電源や電圧の異常、モーターを始動させたときの膨張・収縮、振動や強い衝撃、アルカリやオイルミスト、オゾンなどさまざまな原因が考えられます。
これらは絶縁劣化を引き起こす直接的な原因になるため、周囲の状況やモーターの状態をくまなくチェックしましょう。
やっておきたい日常点検・定期点検の内容
絶縁劣化等が起こらないようにするには、日常点検及び定期点検を行う必要があります。
まず、定格電流値を超えていないかどうか、運転音がいつもよりも大きくなっていないか、異常なほど振動していないか、表面温度が通常より高くなっていないか、ボルトが緩んでいないか、端子箱の結線に異常が見られないか、ブレーキがある場合はブレーキのギャップがきちんと正常値になっているかどうかなどを確認します。後は周囲の状況を確認して湿度が高くないかなども合わせて確認しましょう。